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ベルギーの現代美術 ゲント市立現代美術館館長ヤン・フート氏の講演会
 
「ゲント市立現代美術館‐SMAK」
 「Over the Edges」
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2000年7月18日(火)、東京オペラシティにてゲント市立現代美術館館長ヤン・フート氏による講演会が開催されました。フート氏は4月にゲント市内で企画した「Over the Edges」を中心に現代美術の動向を語りました。1995年にも訪日、「水の波紋展」を企画した同氏は日本でも知名度が高く、約150人の聴講者が訪れました。

ゲント市立現代美術館は1999年5月開館。Stedelijk Museum Actuele Kunst of Gent の頭文字SMAK(オランダ語でキスの「チュ」の意)の愛称で親しまれ、1945年以降、約2500の現代美術作品を所蔵しています。館長のフート氏は、芸術と都市や人々との直接の対話を求め活動。革新的な例をあげれば、99年の大晦日、新年2000年を迎える子持ちの夫婦のために、美術館がベビーシッターを申し出て、約250人の子供たちをあずかりました。同時に子供たちへのワークショップも行い、作品に囲まれ宿泊した子供たちは、後ほど迎えに来た親に自慢気に所蔵品の解説をしたそうです。

「Over the Edges」 TOP

フート氏がゲント市内で企画した「Over the Edges」は、通常ならば美術館に来ないような人々にも芸術に親しんでもらいたい、そんな願いをこめて、ゲント市そのものが展示会場として選ばれ開催されました。1986年に同市内で市民の住居をアート活動の場として企画した「Chambre d'Amis」にならい、世界各国から芸術家を招き、市内の「曲がり角」をテーマに芸術作品を展覧したのです。

「曲がり角」は町の構造的なアクセントになっています。また都市は中世、ルネッサンス時代から現在のアパートまで、様々な建造物の集合体であります。忠実にギャラリーや美術館といった施設内に収められた絵や芸術品そのものに集中した直線的な芸術とは違い、都市の中にはトライアングル性があります。ではそのトライアングル性とはいったい何をいうのでしょうか?

その1■状態■.....都市の中には社会的、政治的、それから文化的状態がある
その2■訪問者■.....都市への訪問者の中には、芸術を目的としない人もいる
その3■建築の背景■.....建築物そのものにも意味があり、絵や芸術品だけに忠実になれない
これら三つの要素を配慮した上での新しい見方、それは、社会的ネットワークをふまえた見方であって、考え方の解放であり、都市自体を新たに体験できるという利点があります。家と職場、家と電車といった日常生活内での道のり、目的のものだけしか目に入らない生活を変えることにより、活性化させようと試みたのです。

その個性あふれる解説で70枚にも及ぶ「Over the Edges」のスライドを紹介したフート氏。この企画に日本人として参加したゲント市在住、現地で活躍中の小林正人氏自身の作品解説も加わり、講演会では現代美術の解釈が紹介されました。フート氏の求める芸術、それは一昔前まではサッカーにしか興味の対象がなかったような人々にまで芸術に関心を示してもらうといった活動であり、すなわち現代美術への挑戦でもあるのです。

Q&Aでは、こんな質問がありました。
「現代美術を、友達になかなかわかってもらえない。」
するとフート氏はこう答えました。
「現代美術とは、言うならばそう、敵。だから、理解してもらいにくいもので当然なのです。」

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■Website of Stedelijk Museum Actuele Kunst of Gent

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